ディスペンシングプロセス
接着剤ディスペンシング – 各種方法の概要
適切なディスペンシング装置(加圧時間ディスペンシング、容積計量ディスペンシング、ジェッティング、スクリーン印刷/孔版印刷など)を選択する場合には、接着剤、塗布、自動化の程度などの重要な要素を考慮する必要があります。各プロセスには、コスト効率、スピード、精度などの面でそれぞれの強みがあります。
時間制約式のディスペンシング
ジェッティング
容積計量ディスペンシング
スクリーン印刷/孔版印刷
手作業による接着剤塗布
接着剤の加圧時間ディスペンシング – 簡単でコスト効率が高い
加圧時間ディスペンシングは、工業プロセスにおけるディスペンシングの中で最も一般的な方法でしょう。この方法では、接着剤が空気圧によってコンテナから直接ディスペンシングされます。DELOMATなどのコントロールユニットは、「(空気)圧力」と「ディスペンシング(時間)」の2つのパラメータを正確に制御するために使用します。適切なディスペンシングニードルを選択することで、最適なディスペンシングが行えます。加圧時間ディスペンシングの強みとしては、媒質を保持する部品(コンテナ、ホース、ディスペンシングニードル)を高いコスト効率で素早く配置でき、またプロセスでのクリーニングがほぼ不要であることが挙げられます。大型のコンテナでは、ピンチ弁やダイヤフラム弁を使用できます。
- コスト効率に優れたディスペンシングプロセス
- 既存のシステムに簡単に組み込み可能
- 完全な自動操作も手動操作も可能
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接着剤のジェッティング – 非接触式の高速ディスペンシング
ジェットバルブにより、接着剤、ポッティング材、封止剤、シーラントなどを、非接触式ディスペンシングによって部品に塗布できるようになります。その場合はZ軸に沿ったバルブの動きがなくなるため、サイクル時間が短縮されます。他にも、従来型のディスペンシングニードルと部品との衝突が防止される利点があります。ディスペンシングの速度も大幅に向上します。1秒当たり最大330滴の接着剤を滴下できるジェッティングは、最速のディスペンシング技術です。DELOは様々な用途向けに、空気式ジェッターとピエゾジェッターの両方を用意しています。
- 非接触式の接着剤塗布
- 単一の媒質で最速のディスペンシングプロセス
- 最少2 nlのディスペンシングが可能
超精密な容積計量ディスペンシング
容積計量ディスペンシングバルブは、高い精度と再現性が求められる用途で高い信頼性を発揮します。接着剤の容積計量ディスペンシングには、媒質を保持するディスペンシングスクリューやスピンドルを使用します。そのため、媒質の温度や粘度の差異はディスペンシングの量には影響しません。
- 最高度の再現性
- 正確な分量調整
スクリーン印刷/孔版印刷 – 何千もの部品に同時にディスペンシング
スクリーン印刷/孔版印刷は、表面が滑らかで高低差がない部品に適しています。接着剤はスクリーンまたはステンシルの穴を通って部品に塗布され、広範囲の微細構造ができます。このプロセスはウエハーレベルなどのディスペンシングに最適です。印刷が可能な特殊なDELO製接着剤は、何千もの部品に同時にディスペンシングされます。
- マイクロエレクトロニクスの製造に最適
- 微細な構造を実現
手作業による接着剤塗布 – ディスペンシングガンで少量を塗布
DELOの50 mlおよび200 mlの並列カートリッジ用ディスペンシングガンは、手作業または空気式の処理に適しています。静的混合チューブを装備しており、2C接着剤の一液形処理を簡単かつ確実に行うことができます。ディスペンシングの分量と速度はユーザーがコントロールします。DELOMATシリーズのコントロールユニットは半自動でも操作でき、再現可能性と増産の実現に最適です。
- 接着剤の手動ディスペンシング
- 取り扱いが容易
- クリーニングが容易